【読書126冊目:『世の中への扉 ピアノはともだち 奇跡のピアニスト 辻井伸行の秘密』(こうやまのりお)】と素敵なサムシング
かまさかさんです!
藝術の秋!
【読書126冊目:『世の中への扉 ピアノはともだち 奇跡のピアニスト 辻井伸行の秘密』(こうやまのりお)】と素敵なサムシング
- 出版社: 講談社 (2011/4/25)
【読書目的・理由】
YouTubeで彼の演奏を聴いて。
彼は眼が見えないというハンディキャップを抱えていることが信じられないくらい滑らかなタッチでピアノを演奏します。
家族含め、彼自身とてつもない努力を重ねてきたのだと胸を打たれる演奏です。
■辻井 伸行(つじい のぶゆき、1988年9月13日 - )は、日本のピアニスト、作曲家。2009 年、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで、チャン・ハオチェンと共に優勝した。 日本人として同コンクール初優勝者である。(Wikipediaより)
【学び・読書メモ】
■本番に強いピアニスト
本番までに自分で演奏を積み重ね、曲を完成させる。
■「聴衆」との出会い
ピアノを弾く=誰かに楽しんでもらうため。
誰かと競うためではない、”器の大きな”ピアノ。
■積極性
辻井さんだけでなく、お母様も何事にも積極的。
目の前のドアをこじ開けていくイメージ。
言葉は関係ない。流れる汗もそのままに突き進んでいく。
■技術的な事を超えて演奏者独自の「色付け」が問われる世界
「自分らしさ」「曲をどう解釈したか」
感性を磨く。経験を積む。
「美」以外にも、「慈しみ」「喜び」「悲しみ」「憎しみ」など。
クラシック音楽はそういった様々な感情を表現するために生まれた。
【読書を踏まえて自分にどう落とし込むか】
ピアノを美しく聴かせるということは、ミスタッチをしない。リズムを狂いなく弾く。など技術的なことのその先に「自分の解釈」が問われる世界だと改めて知りました。
うまく弾けば良いというものではない。
その感性や表現、それこそ目で見えない世界を音や雰囲気で表現していく。
この本を読んだ後、彼のドキュメンタリーを観ました。
特にお母様が辻井さんのために様々な試行錯誤を重ねた教育や、目の前にあるチャンスを繋いでいった話には熱く感じるものがありました。
紹介テープを送り、人を紹介してもらい遠方でも(国外でも)出向き、小さなチャンスをものにしていく。
この姿勢を私も人生に取り入れていきたいです。
たまたま運が良くて〜。財力があって〜。など成功者に対する妬みの声もあるのは事実です。
けれどそれ以上に目を向けるべきなのは、この行動力だと思いました。
もちろん辻井さんのピアノに対してスポットライトが当たった本ですが、その陰で熱く静かに支えているお母さんの存在を私は見過ごせませんでした。
そしてその掴んだチャンスを確実にモノにするために、どれほどの努力を辻井さんがしてきたのかと思うと、単純なサクセスストーリーでは終わらせていけない気がします。
「天才」なんていう言葉で片付けてはいけない「二人三脚の物語」が隠れている一冊です。
では、また!