【読書185冊目:『わたし、定時で帰ります。』(朱野帰子)】と素敵なサムシング
かまさかさんです!
一気に冷え込んできましたね!
私はこんな静謐な朝が大好きです。
今日はこちら!
【読書185冊目:『わたし、定時で帰ります。』(朱野帰子)】と素敵なサムシング
【読書目的・理由】
ドラマ化しましたね!
ドラマは見ていないですが、内容が気になったのと、
どのように主人公が定時で帰っているのか。
その周りの人に反応は?
最終的にどのような結末なのか。
気になったので読んでみました。久々の小説です。
【学び・読書メモ】
■「仕事も、私との結婚も、どちらも大事にしなくていい。
私はあなたのことがとても大事で、死んで欲しくないのだ。」
仕事とプライベートのどちらを取るかの2択に迫られた時に、主人公が彼氏に言って欲しかった言葉。
■全て受けていたらきりがない。
断る人間がいなければ、誰も無駄な仕事を減らそうとしない。
■「会社のために自分があるんじゃない。自分のために会社があるんだ。」
【自分への落とし込み】
学生時代は赤川次郎や東野圭吾、宮部みゆき、重松清が大好きで小説ばかり読んでいました。
社会人になって、小説はどうせドラマ化や映画化するから「読む時間無駄だな。。」と思って遠のいていましたが、小説には小説の素晴らしさがあると気付いた今日この頃です。
自分の中に溜まったモヤモヤ、言葉にどう表現したら良いのか分からないモヤモヤを実に上手く表現してくれます。
実際、読書中何度も共感し、
「そうそう!それ!私も思ってた!」
と、読んだ後はスッキリと爽快感に包まれていました。
中でもこの表現。
主人公は最初、バリキャリウーマンで仕事が命!のような働き方をしていましたが、
そのあと様々な出来事があり、ふと立ち止まってそこで漏らす感情があります。
”命を賭けてたどり着いたわりに、つまらないところだ。
熱狂が覚め、不気味さだけが胃に溜まった。 ”
私たちも、そんな時ありませんか?
それが次の目標に繋がって上手く昇華出来れば良いのですが、大抵の場合虚しさだけが残りますよね。。
主人公は「不気味さ」だけが「胃に溜まった」と表現しています。
「虚しさ」よりも自分があたかも”何か”に取り憑かれていたかのような「不気味さ」
そして、どんよりとした感情が身体的にも影響を及ぼしている「胃に溜まった」という表現。
私だけじゃなかったんだ。。。
そう、思いました。
最終的には何となくのハッピーエンドで終わるのですが、
主人公に感情移入をしながら、けれども現実はこうも甘くないぞ。と思った一冊でした。
では、また!